藤井風を語る真夜中

風という病に侵され…語らせたまえと願った。

グッズを前に里庄町の青春を想う…

友人と2人で注文し、4種をゲットできた今回のグッズ販売。やっと互いのスケジュールが合って、持ち寄ることができた。

俺らが買ったのは、魔法瓶(これ、何で魔法瓶って言うんだろ?水筒とかステンレスボトルとかが普通じゃない?魔法瓶って不思議な語感…)と黒T、グリーンのハンドタオル、ダークグレーのキャップ。俺のヘンレコハブラシはグリーンだった。

友人は昨年からグッズを購入しており、今日着てたのは、薄い紫色のタイダイっぽい柄に、祈るような手がプリントされたもの。綺麗な色でいい感じだけど、あの指が実写だと? まるでエル・グレコの描く指だよなぁ。

風っちと同じものを着たいとXLを選んだが、俺はまあまあピッタリ、友人はダボダボ、いいよ可愛いよ。あはは! これ女子が着ても可愛いビッグサイズだよね。

グッズというモノに気分がアガる、この初体験。普通なら絶対買わない派手色のハンドタオルにもニマニマ。なんてこった!

 

友人と色んな話をする中で「里庄町で運転免許無しで数年暮らしてたなんて、信じられないよね」と俺が言うと。

「それは、自分らを基準に考えるから違和感があるのであって、風さんだよ? はっきり言って彼なら運転手には不自由しない」と、驚愕するようなことを友人は言ったのだ。

はあぁ?!

「あのさ、キミはそれなりの車を持ってなきゃダメだと思ってるだろ? 車をステータスだと考えてる。それがもう、風さんとは決定的に違うんだよ。

もしキミが里庄町を走り回ってるとして、その辺をぺたぺた歩いてる風さんを見かけたら、どうする?」

「考えたこともねーわ、そんなシチュエーション!」

「風っち、どこ行くの」「里庄駅」「駅からどこ行くん? 送ってくよ、乗ってけよ」「絶対、そう言うだろ、そして嬉々として風さんの運転手を務める、遠慮する風さんを無理やり乗せて、どこまでだって連れてく」

「(…確かに)(むしろ専属運転手を買って出るな)(先々の予定まで聞いて迎えに行く、めっちゃウキウキしながら!)」

「周りに車持ってる人は沢山いただろうし、彼ら彼女らが喜んで運転したと思う、だから特に免許を持つ必要を感じなかった」

「う、うむ…」納得させられた俺であった。

色んな会場で演奏してたのに、誰かが運転して運んでたんだろうなぁ、機材込みで。もし俺が知り合いだったら、もう積極的に送迎する! ああ、絶対。そういうことだよなぁ。藤井風のためなら、何だって役に立ってあげたいもんなぁ。(何を妄想しておるのだ)

世の中には、カッコいい車くらい持ってないと女の子を誘う気にもなれない男もいれば、向こうから積極的に「乗って乗って」(車の話であります)と言われる男もいる。うう、格差じゃ格差!

風の実際がどうだったか知らんけど。ご家族の運転もあっただろうし。ただ自分が身近にいたら、せめて運転手になって応援したかったよな〜と。ホントにそんな気分にさせてくれる人だ。

からの、グッズっすよ。(何がじゃ)

「また風さんの私服が増えた」と喜ぶ友人。そう、あんなに自分のグッズばっか着てるタレントがいる? 全然グッズだと思ってないよね?普通に私服にしてる。面白過ぎだよ風っち!

 

最近知ったけど、風は「すてき」という言葉を「素てき」と書くよね。普通は「素敵」が一般的だけど、彼は「敵(enemy)」という字を書きたくないんだね。このブレなさ、愛してる。笑

風民さんもすでに「素てき」と書く人がいるし、俺もその意を汲んで、最近はステキと片仮名で表記したり…まだ試行錯誤って感じだけど。

ホントにさ、推しの影響力は絶大だね。特に風は目に見えるカタチで意思を示してくれるから、なるべくならその心に寄り添いたい。きっとその方が、よりよい世の中になるから。

 

とにかく応援させてもらえることが幸せなんだから、第2弾も楽しみに待つよ。

グッズが届いたら幸せだよ〜と言ってくれた人、ありがとう! その通りだった。

先輩風民さんは全部経験してるんだね。寝不足も熱狂も、皆さん経験済みだった。ちょっとホッとした。笑

 

高校卒業時点で、これ以上アカデミックな教育を受けるのは違う、自分の進む道はピアニストではなく、歌う人への道。と決めた(であろう)風。

里庄町に住みながら、歌う人への道を歩き出して。当時のイベントでは「ピアニスト」として紹介されることも多かった。まだまだ手探りだった道。

やがて、歌う動画をYouTubeに上げ、凛々しい決意をもって「歌う藤井風」としてスタート。

2017年8月、ちょうど発売されたばかりのテイラー・スウィフト『Look What You Make Me Do』を3日で自分のものにして(!)弾き語りで披露。初めて風の歌声を聴いた当時のファンの驚異と感激の様がコメント欄から伺える。

歌詞になぞらえ「古いKAZEは死んだ!」と、高らかに宣言。ピアノマンとしてだけの風は死んだ、これからは歌うよ!

この宣言のかっこよさと来たら。テイラーの曲を聴いて「これやん!」と思ったのかな。最高だよ!

歌う人になりたいとの思いが強く深くありながら、何という忍耐力だろうか。この時点で20歳。ここまで耐えて、やっと自分の声を世に放ったなんて。

しかもまだオリジナル曲は秘めたまま。魅力的な楽曲ばかりをcoverしながら、自作曲は完全なカタチになるまでYouTubeでは披露しなかった。この意志の強さよ。矜持の高さよ。

藤井風の柔らかな頑固さにクラクラする。自分に課す厳しさと、周囲への柔軟な優しさ。人としてのバランスが超絶なんだよ。

 

15歳頃から、年齢的には青春であっても、友人達はいても、どこか孤独だったのではないだろうか。高校は通学に片道1時間半もかかる場所。学校とふたつの駅と自宅を往復するのみ、マクドナルドにも行ったことが無い高校生活。

遊ぶ、ということの無い生活。素晴らしく充実した高校生活ではあったと思う。岡山県大会で金賞、全国大会では銅賞に輝いた合唱部に、伴奏者として参加し実力を発揮。森野先生から『初見能力と耳コピ能力は相反するものなのですが、彼は両方持っていて、センスも抜群です。しかも超難曲を練習中も本番もミスタッチした記憶がないです。』とまで絶賛され。ミスタッチの記憶がないって…スゴ…。

先生からもそこまで認められ、音楽漬けの日々。

でも、これは全くの想像だけどさ、音楽専攻に行くような生徒達は一般的に、お嬢様、お坊ちゃま。そこへ、里庄町からひとり通う風。里庄弁で馴染むのは大変だったかも知れない。俺の知人は音楽専攻の高校時代、毎週末、東京へ飛んで高名な先生にレッスンを受けていた。ピアニストは誰に師事したかが重要になる。中学時代に独学のみになってたピアノ専攻なんて風だけだろう。クラシック曲以外を披露して受験した人、風の他にいたのかな?

「すげーヤツがいる」と噂になり、教師からも認められながら、合唱部への参加(部員ではない)以外、帰宅部だったに違いない風。1時間に数本しか電車の便が無い! 通常の部活は、時間的に無理。

『青春病』のMVが、仲間達と“遊ぶ”初めての体験だったのかも知れない。だから、やっと青春にサヨナラできたのかな…とは、俺の妄想。

 

胸のうちはともかく、ゆったりと準備しながら、焦らず時を待ち、自分で決めたカウントで動く。歌う人になりたいと決めながら、20歳になるまで(YouTube上では)その声を封印。どんな精神力なんだよ。

俺ら、どこまで藤井風を理解できるんだろうね? 本当に強い人だよ。もちもちした話し方や見た目に騙されたらアカンよ、誰にも何にも負けないものを持ってる人だよ。

 

藤井風を想って、ため息をつく男2人…。

ああ、また長々と、ごめんなさい。

 

1時間半かけて帰宅した後、何時間もピアノの練習をして。こっそり(?)歌の練習もして。山ほど音楽を聴いて、アレンジして、自分のものにして。

時々、兄上と昔の歌謡曲を演奏し。高校を卒業しても、まだ歌わずにピアノでcoverを続け。

こんなにまで努力できるから天才なんだね。好きなことに無限に努力できるから天才なんだ。

歌い初めてからの魅力の爆発っぷりには、我慢した分、大輪の花が開いた感がある。大好きな音楽を花のような笑顔で歌い、みんなを楽しくさせながら。

高校生の風にも、卒業してからずっずさんと出会うまでの風にも、ホントに声かけて車に乗せてあげたい。(単に迷惑)

 

ビバ・ラ・風! だよ。ホンマに。

 

Endlessになりそうなので、いいかげんにします。

またね。