これまで書いてきた記事で、俺は藤井風という名前を、音楽家である彼の記号として扱ってきた。芸術に関する記事上では対象者に敬称を付けることには違和感があった。他の分野で個人名を書く場合は、大体役職や肩書きが付くが、音楽家や美術家、文学者に関してはそれがないため、敬称なしを当然としてきた。
しかし、ファンがファンとして語る文章は、一般的な文章とは違うのかも知れないと思い始め、ここのところ「藤井風を何と呼べばスッキリするのか」に答えが出せず、このページをずっと書くことが出来なかった。
ファンには色んな呼び方がある。風さん、風くん、風きゅん、かじぇ〜、風やん、風ちゃん、などなど…。俺は個人的には風っちと呼んでたりするが、文章で毎回風っちはキツイよなぁ。
考えても答えは出ないし、誰も興味ない話かも知れないが、ともかく敬称なしはやめて、その時どきの気分で、何らかの敬称を用いて書くことにしようと思う。
評論家は別として、藤井風氏を「風」と呼べるのはずっず氏だけかなぁ、という気もしたりして。
今まで俺が書く文章で敬称がないことに、少しでも傷ついていた人には、同じファンとして申し訳なかったと思う。すみませんでした。
てことで、再びHEHN語りを続けさせていただきます。
あくまでファンとしての感想文であります。
3️⃣ 優しさ
この曲は、多面体な藤井風氏の音楽を語る上で欠かせない特別な一曲だと思う。
当初は2番があったが、Yaffleさんによって「2番は要らない」となり、通常よりかなり短い曲となっている。2番を全面的にカットすることを提案したYaffleさんのセンスが凄いし、その提案に心から納得・同意したという風っちがまた凄いと思う。何とまあ柔らかな創作力！天才同士だと話が早いんだよな。
この作品のMVで風沼にドボンした女子も多いと聞く。確かに。ダチオ監督によるMVだけど、こんなイケ散らかした歌手を今まで見たことない。ホントに俳優になってるよねMVの中では。
自信たっぷり、余裕綽々の大人にしか見えないし。八重歯好き女子（いるんだよね意外と）はたまらんだろう。笑
優しさに心を撃ち抜かれた自分を歌いながら、画面の中の彼が優しさの権化にしか見えない。見る人は皆、彼に癒される。この大人で笑顔の綺麗な彼こそが「優しさ」そのものだと感じてしまう。
優しくされながらも、それに応えられなかった、未熟だった自分…を歌う風っちだけど、画面の彼はどこまでも優しい空気を醸し出す。女性ならば、こんな優しい人に包まれたいと思うだろうなぁ。
『今何を見ていた』という印象的なフレーズ。その一言で世界観に惹き込まれる。こんな詞と曲を俺は初めて聴いた。冒頭から、神殿に導かれるような、壮大な音の連なり。
『優しさでよかった ただそれだけで』優しさが一番強いと感じた風氏。どこかで、地元か高校か音楽仲間の先輩からの “背中を押してくれた優しさ” だと読んだ気もするが…英訳詞では「彼」と言っているので男性の先輩だったのだろう。MVでは女性をイメージさせる演出もあり、母なのか父なのか、全てを包み込むような巨大な手の影は、まるで神の手を思わせる。
こんなふうに優しくされたい、癒されたい…から、こんなふうに人に優しくしたい、包んであげたい…へ、心の昇華を願いたくなる曲。
いつだって優しさが最強。つい見失いがちな価値観を、忘れるなよと諭してくれる曲。
ダチオ監督、いい仕事してくれたな〜と感動する。曲とMVが完璧に合致している。Yaffleさんのクラシカルなアレンジと溶け合う風氏の歌唱が見事。短いけれど重厚にして神聖さをも感じさせる一曲。
一昨日から昨日と、頭も心も追いつかないファンキーな騒ぎに翻弄され。こっちが屋形船から落っこちる勢いだぜ！
アジアンテイストにされるとこうなるのね？笑
色々散らかし過ぎ！！あははは
写真マジックではあるが、中身は里庄の末っ子。しかし何ともカッコいい男だなぁ。
よくファンの方々が「風さんを発見した自分を誇りたい」とか「風さんを見つけた自分は幸せ」とかって言うけど（俺もそう思ってた）もしかしたら逆なんじゃないかという思いが湧いて来た。
俺らの方が、風氏に見つけられたのかもな、と。巨大な台風の目のような、強烈な磁場のような藤井風氏に、我々の方が選ばれて惹きつけられている。彼の音楽に、人間性に、どうしようもなく惹きつけられる我々。どんな台風にも磁力にも “感じない“ 人がいる一方で、抗いがたく引き寄せられる我々。ホントに我らは「風に選ばれた民」なんだと思う。
もうね、何がどうなろうと、台風の中心へ、磁力の中心へ、ぐるぐる回りながら引き寄せられて行くしかない。俺らこそ、見つかってしまった民なんだから。
見つけてくれた、引き寄せてくれた風っちに感謝するばかり。
書きたいことイロイロあるのにHEHN語りが終わらない。泣
ま、何とか頑張ってみまする。
色んなカタチで励ましてくれた皆さま、本当にありがとうございました。
