藤井風を語る真夜中

風という病に侵され…語らせたまえと願った。

紅白という場で

ふわっとした笑顔、もちもち喋り、人間より仔犬に近い瞳、誰にも優しく温かい……そんな藤井風の根っこには確固としてブレない強き信念がある。魂を置く信仰がある。ご両親と同じ信念、信仰が。

それを否定したり揶揄したり意地悪をするのは、そのまま両親を貶めることになる。ひいては我々ファンを貶めることにも。

 

俺らは藤井風の音楽と人柄に魅了されファンとなった。自分の意思でファンを続けている。その自分に自信があるなら、何の関係もない第三者の意見など気にする必要もない。

 

大切なものを失うくらいなら死んだ方がいい。自分の中のハイヤーセルフを見失い、誰かに掠奪され遺棄されるような自分なら死ぬがいい。

強い強い歌。生きるためには失くすな、忘れるな、自分の中の真実を。

その真実に対する決意表明。絶対に守り通すという誓い。

今夜の歌は藤井風の強さを見せつけてくれた。

 

紅白という場所で、こんなにも圧倒的な強さを示したアーティスト。その姿に戦慄した。震えながら奥歯を噛み締めた。

 

見終わった後の、ダッチ監督からの『This is @Fujiikaze』を観て涙が出た。これが藤井風。天使な王子様かと見えて、実は真剣を携えた戦士。いつでも真剣を身の奥に隠している。

かわいらしい弟にして仰ぎ見る天才音楽家。春の雪解け水のよう。夏の抜ける青空のよう。秋の日の木漏れ日のよう。冬の雪嵐巻く険しい峰のよう。あまりに多面的で多様で、分かりやすくて分かりにくい。いやきっと一生をかけても分からない人なのだろう。だから憧れる。

 

自分より遥かに高みにいる人だということを、我々は知ろう。彼を引き下ろして考えるのはよそう。自分と同じ次元にいるわけじゃないよ、藤井風は。

 

決して神格化するのではない。藤井風は信仰の対象じゃない。

たったひとつの身に使命を体現しようともがく、あまりに人間らしい彼だから好きなのだ。

 

 

夕方から友人🅱️が、すき焼きの材料を抱えてやって来た。牛肉は500gで5,000円。美味かった。笑

俺は年越しそばとビールを準備。

紅白が始まり、好きな曲は注目し、そうでもない曲はそれなりに聴きながら。飲み過ぎないようにしていた。

 

やっと藤井風の出番が来た。

臙脂色の闇とでもいうような空間で、ピアノが鳴り始める。藤井風ならではの鮮烈なピアノ。堂々たる旋律に不穏な色が混ざり始める。やがて収斂し昇華するかと思いきや、微かに絞り出すような、戸惑うような歌声に変わっていく。

 

歌い出すと、ステージ前方にはバンドの面々。赤く染まる風っちとバンメンの皆さん。背景に流れる白黒の画像が引き立つ演出でもある。

ダッチ監督によるビジュアル。これまでに出た画像とはまた異なる。色んなパターンを撮影したんだな。

妖艶だけれど甘さがない。厳しい世界観。自分を鞭打つような歌だと改めて気づく。

藤井風だから成り立つパフォーマンス。衣装も、今風っちが着ていて一番しっくりくるのだろう。藤井風の肉体あってこそ着こなし得る衣装。

最後、息絶えたように沈んだカラダ。あれはダッチさんの演技指導か? 巧さにハッとした。

 

このパフォーマンスをやるならば、他の曲は歌えないよ。一曲入魂としか言いようがない。

 

🅱️は息を止めて見入っていた。俺も同様で、しばし言葉を失くしていた。

🅱️の第一声「凄いね。凄い自分のステージを演出したね」

「最後は大河ドラマを連想した。『鎌倉殿の13人』のラストを。あれくらいの緊張感があったよ」

うん。緊張感でヒリヒリした。あれが紅白の舞台で表現されたなんて、観客はあまりの異次元空間に呆然としたのではないか。

 

フィナーレの集合場面には、バウくんの隣に立って笑顔だったし、白組の勝利には無邪気にはしゃいでいて、何だかホッとした。

衣装も着替えてないまま(バウくんも)並ぶ2人が微笑ましかった。

 

「次元が違う」

「紅白もいいけどライブ番組やってくれ」

「今回の紅白はとにかく橋本環奈」え?

「初司会?どこが。アナウンサーより使える」

「アドリブにも対応する橋本環奈」

「メンタル最強」「橋本環奈無双」

と果てしなく橋本環奈のデキる子っぷりに傾倒していく我らであった…。🤣

 

風っち、本当にお疲れ様でした。凄かった。風っちの魂が凄かった。本気で生きて闘っている人を、誰も傷つけることはできない。

 

名のある誰かを論破できるという甘い夢に溺れる人間もいる。楽しい幻想。だが衣の下の醜さを隠せるほどの忍耐もない。

嫌だな、醜いな、関わりたくないな…と、拒否感ゆえに推し活から距離を置きたくなるなら、それこそが醜い人間の思う壺だ。

何に怒り何を嫌悪し何を拒否するのか。幸せになるために生きるなら、冷静に見極めなければ。

 

藤井風は光だ。光を見失って生きる人生なんて、俺は嫌だ。自分を信じろ。自分の目を信じろ。

唯一無二にして異次元のパフォーマンスができる人を見失うな。宝を失うな。

 

🅱️とそんな話をしながら、ジャニーズと一緒にカウントダウンして新年を迎えた。

 

まだ音楽番組を流している。徹夜で飲む気満々。でも酒の量より藤井風が多いのだ。胃袋も胸もいっぱいに満たしてくる。笑

 

2023年が明けた。

藤井風、デビュー3年目。どんな1年になるのか、想像もつかない。

俺も🅱️もどういう因果か(笑)風っちにドップリである。きっと続く沼生活。気持ちいい沼にするためなら頑張る。汚れを持ち込むヤカラがいたら排除する。最低限戦う。が、基本イヤなヤツらに触れない。目にしない。心の平和は自分で守る。

手放すことで何が大切かを知る。そんな1年にしたい。

 

このブログに来てくださる皆さま、1年間本当にありがとうございました。2023年もどうぞよろしくお願いいたします。